エレメント・オブ・クライム
デンマークの鬼才ラース・フォン・トリアー監督が、その壮絶なビジュアルで世界中から注目を浴びた、異色のサスペンス映画。鉄錆のように赤くくすんだトーンで全編が構成され、幻想的な中にどこか危うさを含んだまま進行するストーリーは圧巻。主人公の刑事が事件の持つ異常性に取り込まれていく顛末を、饒舌な映像表現によって描き出しています。刑事の視線と映像とを同調させることで、観客までも催眠術にかけてしまおうとする病的な演出が凄い。計算し尽くされたカメラワークからは、映像を完全にコントロールしようとする監督の意気込みが伝わってきます。あまりに映像の毒が強すぎて物語が疎かになるようなところもありますが、その本末転倒ぶりこそこの監督の魅力なのでしょう。
黄金色の海の中で溺れるような、不思議な感覚が観たあとも数日間抜けませんでした。良くも悪くも、それだけのインパクトを備えた映画。トリアー監督にとっては初期の作品ですが、後の作品に負けない拘りが感じられます。
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:マイケル・エルフィック、メ・メ・レイ、エスモンド・ナイト

20051119 | レビュー(評価別) > ★★★ | - | -

ヴィム・ヴェンダース監督の代表作との呼び声も高いロード・ムービー。まだロード・ムービーというものをそれほど経験していない学生時代に観て、完全に打ちのめされました。
鬼才テリー・ギリアム監督による、荒唐無稽さにかけては随一の傑作メルヘン。原作は、ドイツでは知らない人はいないほど著名な「ほら男爵」ミュンヒハウゼンの物語。僕もこの原作は大好きですが、その無茶な妄想世界を、ギリアム監督はこれ以上ないほど見事に再現しています。
映像に定評のあるリドリー・スコット監督の手がけたファンタジー映画。こんな映画を撮れるのはこの監督だけでしょう。典型的な
メキシコ出身のギレルモ・デル・トロ監督による、異色のクリーチャー・ホラー。虫が苦手な人には悪夢のような映画ですが、映像が良いせいか宗教的な味付けのおかげか、同ジャンルの作品の中では突出している印象です。
イギリスの同名ファンタジー小説の映画化シリーズ第4作。試写会にも行きましたが、面白かったので劇場でもう一度観てきました。今回はシリーズ初の英国人監督ということで、過去の作品よりもイギリスらしい空気感が見事。相変わらず端折られた物語も映画としての見どころは豊富で、原作ファンとしては大満足の内容でした。
同名ファンタジー小説の映画化シリーズ第3作。今回は監督が「
同名ファンタジー小説の映画化シリーズ第2弾。相変わらず原作に忠実なうえ、前作よりも分かりやすいお話なのでファンならずとも楽しめるのでは。スタッフはほぼ前作と同じで、撮影監督がロジャー・プラット(「未来世紀ブラジル」「バットマン」など)に変わったぐらい。大物キャストではケネス・ブラナーとジェイソン・アイザックスが新たに加わっています。