アタメ
特殊な愛の形を描いた、ペドロ・アルモドバルらしいラブストーリー。アントニオ・バンデラスの一途な変態ぶりが楽しめる異色作です。
ストーカーに監禁された女性が、いつしかそのストーカーに心を寄せてしまう……という筋書きはありがちですが、それを細やかな心理描写で綴るのではなく、突飛な登場人物とユーモラスな映像感覚でねじ伏せていて、不思議と説得力がありました。まだ20代後半のバンデラスも、暴力的に描かれているものの、どこか子供っぽくて愛嬌すら感じるほど。エンニオ・モリコーネによる音楽もムーディーなんですが、逆に上品すぎたかもしれません。
もっと刺激的な内容を想像していましたが、比較的落ち着いて観られるもので安心しました。強烈なインセンスの香りのような、まったりとした高揚感があります。ただのエロスではなく、突き抜けたエロスという感じ。このアクの強さがアルモドバル監督作品の魅力なのでしょう。
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ヴィクトリア・アブリル、アントニオ・バンデラス、ロレス・レオン
ストーカーに監禁された女性が、いつしかそのストーカーに心を寄せてしまう……という筋書きはありがちですが、それを細やかな心理描写で綴るのではなく、突飛な登場人物とユーモラスな映像感覚でねじ伏せていて、不思議と説得力がありました。まだ20代後半のバンデラスも、暴力的に描かれているものの、どこか子供っぽくて愛嬌すら感じるほど。エンニオ・モリコーネによる音楽もムーディーなんですが、逆に上品すぎたかもしれません。
もっと刺激的な内容を想像していましたが、比較的落ち着いて観られるもので安心しました。強烈なインセンスの香りのような、まったりとした高揚感があります。ただのエロスではなく、突き抜けたエロスという感じ。このアクの強さがアルモドバル監督作品の魅力なのでしょう。
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ヴィクトリア・アブリル、アントニオ・バンデラス、ロレス・レオン
20051214 | レビュー(評価別) > ★★ | - | -