バロン

音より速く走る男や、首の取れる月の大王、ロープを下ろして月から降り、大砲の弾に捕まって自陣と敵陣を往復……とまあ、どんな絵になるのか聞いただけでは分からないようなものを片っ端から映像化し、どれもそれなりに説得力を持たせているところが凄い。また、断片的なエピソード群である原作を、一つの物語としてまとめるために付け足された物語も秀逸。劇中劇を否定するバロンの登場シーンから始まって、ほら話が現実を凌駕するラストは、ギリアムらしい皮肉とカタルシスに満ちています。
実は豪華な俳優陣も見物。特にバロン役のジョン・ネヴィルは、原作の挿し絵にそっくりで驚きました。制作当時は予算オーバーなどで大変だったようですが、これだけの映画を後世に残せるのなら、それも仕方がないところでしょう。

監督:テリー・ギリアム
出演:ジョン・ネヴィル、サラ・ポーリー、エリック・アイドル、オリヴァー・リード、ユマ・サーマン、ロビン・ウィリアムズ、ジョナサン・プライス、スティング

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