★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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ハリー・ポッターと秘密の部屋

 同名ファンタジー小説の映画化シリーズ第2弾。相変わらず原作に忠実なうえ、前作よりも分かりやすいお話なのでファンならずとも楽しめるのでは。スタッフはほぼ前作と同じで、撮影監督がロジャー・プラット(「未来世紀ブラジル」「バットマン」など)に変わったぐらい。大物キャストではケネス・ブラナーとジェイソン・アイザックスが新たに加わっています。

 少しホラー色の入った原作を反映した、ダークな画面や物語展開は見応え充分。ただ、前作より10分ほど上映時間を増やしたのにも関わらず、それ以上に原作もボリュームアップしているので、展開が駆け足の印象はぬぐえません。原作にあった精神的な描写も控えめで、何となく物足りない感じでした。それは原作を読んでいるから感じる不満なのかも知れませんが、例えばトム・リドルの素性に関することなど、所々で重要な台詞がカットされていた(DVD版の特典映像にはありました)のは、やはりストーリーに穴を作ることなので、ちょっと納得できません。
 でも相変わらず原作に忠実なビジュアルには大満足。イングランド俳優のオールスターとも言うべき豪華なキャストも前作と変わらず出演しているのが、何より嬉しいことです。

 ちなみにDVD版ですが、前回不満だった「ゲームをクリアしないといろいろ見られない」という構成は改まって、いきなりコンテンツが制覇出来ます。専門サイトでは、圧縮率の良さも話題にもなっていました(確かにディスク1枚で160分超の映像は、圧縮を考えないと不可能ですよね…)。特典映像は前回を凌駕する数と再現率で、これが劇場版でも加わっていれば……と残念しきり。というわけで、DVD版は文句なしの出来です。

監督:クリス・コロンバス
原作:J・K・ローリング
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、リチャード・ハリス、マギー・スミス、アラン・リックマン、ロビー・コルトレーン、ケネス・ブラナー
20051110 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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