PERFECT BLUE
竹内義和の原作小説を今敏(こん さとし)監督が映画化した、アニメには珍しいサスペンス作品。意欲は買いますが、どうにも空振りでした。脚本は良い。二転三転させる展開は先が読めませんし、サスペンスらしさは非常に盛り上がるお話しだと思います。ただ、映像表現がどうにもクサくて、生理的に受け付けませんでした。冒頭のアイドルオタクの描写からして無駄に気持ち悪く、その後も無理矢理ショッキングさを引き立てるような演出で、逆に冷めてしまいます。オチも釈然としないし、犯人が判明した時点で超能力モノになるのも意味不明。や、表現したいことは分かるんですが、その手法がB級ホラーみたいだなあ、と…。
実写でやればいいものを、アニメにしてしまった時点で“なんでもあり”になって、リアリティと緊迫感が薄れたのが最大の敗因でしょう。かといって、これの実写版(2002年制作)も観たくないですが…。
監督:今敏
原作:竹内義和
出演:岩男潤子、松本梨香、辻新八、大倉正章、秋元洋介、塩屋翼、堀秀行、篠原恵美

20060501 | レビュー(評価別) > ★ | - | -

映像美にこだわるドミニク・セナ監督の長編第三作。今回は前二作の長所を集めたような、完成度の高いエンタテイメント作品に仕上がっています。
「暗殺者」の脚本家であるウォシャウスキー兄弟の、衝撃的な監督デビュー作。ジャンル自体はありきたりなフィルム・ノワールなんですが、そう言い切ってしまうのが惜しいぐらい斬新な作品でした。
僅か18歳の大学生による原作小説を映画化した、ニック・ハム監督によるサスペンス・ホラー。見終わった当初はラストに納得できずに困惑したのですが、考えるうちに侮れない物語なのだと思い直しました。
市川崑監督による、石坂金田一シリーズ第五弾。もはやありきたりな怪奇ミステリになってしまった観があるものの、きっちり面白くする市川監督の手腕は流石です。
市川崑監督による、石坂金田一シリーズ第四弾。さすがにマンネリですが、それでも見どころが残されているのがこのシリーズの凄いところです。
市川崑監督による、石坂金田一シリーズ第三弾。安心してみられる定番の構成ですが、返って新鮮さが薄れてしまったのがちょっと残念かも。
市川崑監督による、石坂金田一シリーズ第二弾。前作と好対照を成す落ち着いた構成と、岡山の土俗的な空気が非常にマッチして、なんともいえない味のある暗さを作り出した、シリーズ中でも出色の作品です。
角川書店の映画進出第一作目。市川監督の独特のタッチが見事であり、探偵金田一耕助のキャラクタも人気を博すなどしてヒットを記録したミステリの秀作。
「ダーティーハリー」のドン・シーゲル監督が、「おかしな二人」のウォルター・マッソーを主演に迎えて放つ傑作犯罪アクション。顔に似合わずシリアスな活躍を見せたマッソーに惚れ惚れします。