獄門島
市川崑監督による、石坂金田一シリーズ第三弾。安心してみられる定番の構成ですが、返って新鮮さが薄れてしまったのがちょっと残念かも。前二作の良いところを合わせたような構成で、お家騒動も人情もきちんとこなしつつ、“呪われた島”での惨劇をショッキングに描写しています。市川監督のツボを心得た映像といい、相変わらずの石坂金田一といい、とても安定感のある内容でした。ただ、各要素に突出していた前二作に比べると精彩を欠く印象もあります。犯人が原作と違うというのも、とってつけたような感じで微妙。それでも十分インパクトのある内容なのは、やはり市川監督のセンスがそうさせているんでしょうか。
加藤武、大滝秀治、坂口良子、三木のり平といった常連俳優の顔を拝むだけでも観る価値のある映画でした。池田秀一が出演していたというのも驚き。あと、犠牲者の殺され方がシリーズ中でも屈指の懲りようなので、そのあたりも注目です。
監督:市川崑
原作:横溝正史
出演:石坂浩二、司葉子、大原麗子、ピーター、東野英治郎、浅野ゆう子、上條恒彦、草笛光子、佐分利信、内藤武敏、池田秀一、加藤武、大滝秀治、坂口良子、三木のり平、小林昭二

20060322 | レビュー(評価別) > ★★ | - | -

エドワード・バンカーによる自伝的小説を、クセもの俳優スティーヴ・ブシェミが監督もこなして映画化。豪華な俳優陣が圧巻な、身に染みるドラマでした。
画家ゴッホの死の瞬間までを描き出した、ロバート・アルトマン監督による評伝映画。誇張はあるものの、生の人間としてのゴッホを感じられる作品です。
ジェームズ・アイヴォリー監督による、パブロ・ピカソの評伝映画。非常に良い内容に仕上がっているんですが、ピカソだったかというと疑問。
女流画家ドーラ・キャリントンの半生を描いた評伝映画。男勝りの芸術家に扮したエマ・トンプソンの演技力が光る秀作です。
不世出の天才オペラ歌手マリア・カラスを、かつて彼女の友人であったフランコ・ゼフィレッリ監督が敢えて架空のストーリーで綴った作品。ゴシップを排し、歌手としての葛藤に絞った着眼点は良いものの、演技以上に心に響くテーマが無いのが残念でした。
デジタル音源の黎明期に発明され、ホラーやSFといった映画に使われた楽器「テルミン」と、その製作者レフ・セルゲイヴィッチ・テルミン博士を巡るドキュメンタリー。歴史の彼方に忘れ去られようとしていたテルミンを再発見した、貴重な作品です。
ギタリストのライ・クーダーが、キューバ音楽に魅せられて製作した同名のアルバムをめぐるドキュメンタリー。キューバ音楽の、時を経ても色褪せない魅力がたっぷりと詰まった佳作です。
カンヌ広告祭等で多くの賞を受賞しているロイ・アンダーソン監督による不条理芸術映画。ペルーの詩人セサル・バジェホの詩に影響されたという物語は、とにかく不条理で何が何だか、でした。
周防正行監督による HOW TO もの映画第三弾にして、日本国内に社交ダンスブームを起こしたほどの大ヒット作品。相変わらずゆったりとしたテンポでそこはかとなく笑える映画のムードは最高なんですが、ちょっと豪華になりすぎてしまった感じでした。