★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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キャリントン

 女流画家ドーラ・キャリントンの半生を描いた評伝映画。男勝りの芸術家に扮したエマ・トンプソンの演技力が光る秀作です。
 同性愛者の男性を好きになってしまった女性の、行動とは裏腹に純粋でひたむきな想いが伝わってきて、恋愛以上に人生そのものについて、深く考えさせられました。気品や哲学性という精神的なテーマを前面に押し出した造りで、ラブシーンが多いのもそれほど気になりません。イギリスの自然や庭園を本当に美しく描き出しているのも効果的で、ついつい画面に見入ってしまいます。20世紀初頭の重苦しい時代背景なども手伝って、なかなか見応えのある評伝映画に仕上がっている、と感じました。

 主演のエマ・トンプソンがとにかく魅力的。気むずかしい人間が主人公なのに楽しく観られたのは、やはりこの人の演技が素晴らしいからでしょう。ジョナサン・プライス演じる作家リットンの、素朴ながら自信に満ちた佇まいも好きです。この二人に興味がある方は是非。

監督:クリストファー・ハンプトン
原作:マイケル・ホルロイド
出演:エマ・トンプソン、ジョナサン・プライス、スティーヴン・ウォデントン、サミュエル・ウェスト、ジェレミー・ノーサム、ルーファス・シーウェル
20060314 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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