MEMORIES
大友克洋の総監督によるオムニバスの劇場アニメ。SFやギャグといった、大友漫画の持つ異なるテイストを抽出した3つの短編は、それぞれ個性的で見応えがあります。シリアスなSFホラーが楽しめる「彼女の想いで」、濃いギャグとナンセンスさの「最臭兵器」、そして大友の欧州アニメーションへの愛が炸裂した「大砲の街」の3本で、どれも圧倒的な表現力にめまいがするほどでした。特に「彼女の想いで」の的確な演出と豪華な美術は、何度観ても唖然とします。「最臭兵器」の馬鹿アクションと、山梨ローカルぶりも必見。ただ、「大砲の街」の感覚は、劇場公開時こそ新鮮でしたが、ヨーロッパのアニメを多数観てしまってからだと、どうしても見劣りしますね。その辺りが残念。
大友克洋の短編集を読んだことがある人なら、見知った空気を劇場で観られるのはやはり嬉しいでしょう。菅野よう子、石野卓球などが参加した音楽も個性的で良い。映画として小さくまとまってるので、もう一工夫欲しかった気はしますが、日本アニメのポテンシャルの高さを実感できる秀作です。
監督:森本晃司、岡本天斎、大友克洋
原作:大友克洋
出演:磯部勉、山寺宏一、飯塚昭三、高島雅羅、堀秀行、羽佐間道夫、大塚周夫、林勇、キートン山田、山本圭子、仲木隆司

20060429 | レビュー(評価別) > ★★ | - | -

撮影監督として数多の作品を手がけてきたヤン・デ・ボンの監督デビュー作にして、純粋アクション映画ブームの火付け役になった爽快アクション。分かりやすい娯楽作、の一言に尽きます。
第1作より18年を経て製作された、カルト音楽コメディの続編。さすがにパワーダウンは否めないものの、前作のファンとしては一応観ておきたい作品です。
映像美にこだわるドミニク・セナ監督の長編第三作。今回は前二作の長所を集めたような、完成度の高いエンタテイメント作品に仕上がっています。
「
リュック・ベッソンの製作・脚本による、カー・アクション・コメディの大ヒット作。マルセイユを250km/hオーバーで爆走するタクシー、というビジュアルだけで大満足です。
ジム・キャロルの原作を元に、ニューヨーク下町に住む少年の荒んだ日々を描いた青春映画。レオナルド・ディカプリオの演技力が見所。
スティーヴン・ソダバーグ監督がアカデミー監督賞を受賞するなど、デビュー以来久々に話題を振りまいた犯罪ドラマ。これだけの密度をよく詰め込んだなーとは思いますが、ちょっと詰め込みすぎ。
テレンス・マリック監督による、今世紀初頭のアメリカ農村地帯が舞台のドラマ。映画全体としては時代を感じさせるものですが、撮影がひたすら見事。
小さな田舎町の大きなパラボラアンテナに関する実話を元にした、ロブ・シッチ監督によるオーストラリア映画。じっくり観せるタイプの、そつのない良作でした。