ベルベット・ゴールドマイン
70年代のイギリス・グラムロックシーンを題材にした実話風ドラマ。俳優や映像は良いんですが、当時の事情を知らない人間にはピンと来ない内容でした。明らかにデヴィッド・ボウイをモチーフにしたブライアン・スレイドというキャラクターを中心に、当時の噂話を詰め込んだような物語、のようです。70年代当時の世相と、そこに生きた若者たちをあくまで本人たちの視点で描きつつ、ひたすら耽美な世界としてスクリーンに映し出したのは当時を知る人には感動モノなんでしょうが、何しろ僕はグラムロックなんて知らないし、「トレインスポッティング」で初めてイギー・ポップを意識したという完璧な門外漢なので、映画はそこそこ楽しめたという程度でした。ドラマのキモがどこにあるのか分からないので、スタイリッシュな映像がただ空回りしているという印象です。ただしユアンのイギー・ポップぶりは必見、特にお尻。
ミュージッククリップもどきやライブシーンは充実していました。回顧主義的な排他性は否めませんが、当時を再現したファッションは純粋に格好良いし、映画自体、その耽美な世界観に浸らせるのが目的なので、思い入れがある人には楽しめるのでは。
監督:トッド・ヘインズ
出演:ユアン・マクレガー、ジョナサン・リス=マイヤーズ、クリスチャン・ベール、トニ・コレット

20060304 | レビュー(評価別) > ★ | - | -

みうらじゅんの同名コミックを、氏の盟友田口トモロヲが監督した青春バンド・ムービー。主演の峯田和伸の説得力ある演技のおかげで楽しめました。
韓国のホラー映画「クワイエット・ファミリー」を三池崇史監督が大胆に翻案したブラック・コメディ。分かってやっているとは思うんですが、とてもそうは思えない頭の悪さが最高です。
アレックス・プロヤス監督が、馴染みのあるオーストラリアで制作した青春映画。あるバンドに集まった若者たちの悲喜交々を丁寧に描いていて好感が持てます。
ティム・バートンによるストップモーション・アニメの3作目(監督としてのクレジットは初)。ロシアの民話を原案にしているようで、ストーリーは独特で楽しめますが「それ以上の何か」が感じられなかったかなと。
ティム・バートン制作・原案による人形アニメーション。微笑ましくも毒のある世界観やストーリーで、未だに根強い人気のある作品。子供が絵本を読み聞かせてもらって、終わったら「ねえ、それでどうなったの?」と聞くような、そんな気分になれる映画でした。