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コララインとボタンの魔女

 ニール・ゲイマンによる人気児童文学を、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』でお馴染みのヘンリー・セリック監督が映画化。同作に負けず劣らず素晴らしい作品に仕上がりました。

 カラフルでキッチュな世界観は予告編のときから楽しみでしたが、映画館で観るとまた格別です。登場人物も児童文学らしくとても分かりやすく、エピソードも平板ながらそれほど飽きさせずに進んでいきます。何より女の子の成長物語と異世界ものという定番に、ボタンの魔女という捻りを効かせたことで、久々に子供時代のワクワク感を思い出せました。
 原作がダークでも映画化となると急に健全になってしまうものが多い中で、この映画はカラフルながら毒々しくどこか倒錯性すら感じさせます。終盤にかけての盛り上がりもしっかりしていたので、中盤やや紋切り型になるのが残念です。

 上映している映画館は吹き替えばかりで、字幕版が楽しめなかったことが最大の心残り。しかし、『ナイトメア〜』のときはバートンの功績と感じられた作品性が、セリック監督の実力だったことがこれで証明されたのでは。次回作がとても楽しみです。

監督:ヘンリー・セリック
原作:ニール・ゲイマン
出演:ダコタ・ファニング、テリー・ハッチャー、ジョン・ホッジマン、イアン・マクシェーン、ドーン・フレンチ、ジェニファー・ソーンダース、キース・デヴィッド、ロバート・ベイリー・Jr
20110326 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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