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エイリアン4

 J=P・ジュネ監督による、人気SFホラー(という呼称は本来不適切だけど)シリーズの第4作目。今回、盟友キャロは「繊細すぎるため」デザイン面のみの参加ということですが、相変わらずのダークでどこかユーモアのある世界観は健在。ただ「エイリアン」との食い合わせは微妙でした。

 ジョス・ウェドンによる脚本は、B級ホラーを好きな人なら大喜びな出来。過去のエイリアンシリーズを全て踏襲しつつ、違和感のない物語は見応えがありました。今までにないほど強烈なキャラクターを与えられたエイリアンは、ジュネ監督独自のカメラワークとダリウス・コンジによる明快な映像によって、絵画のように美しく、より人間的に描かれています。この映画にあるのはエイリアンというキャラクターに対する愛だけで、人間はそれを殺害しようとする敵に過ぎないのでしょう。ホラーでもサスペンスでもなく、エイリアン主役のスター映画。だから最後はスッキリしない感じですし、そもそもジュネ監督である必要も無いなあ、と。過去最高のグロテスクさには大満足なんですが。
 ウィノナ・ライダーの演じたコールが愛らしくて良かった。ロン・パールマンとドミニク・ピノンの二人がちゃっかり出演しちゃうのもファンとして嬉しいところ。それにしてもエイリアンシリーズは毎回全く違う作風で、そもそもシリーズにする必然性があるのか、という感じですね。

監督:ジャン=ピエール・ジュネ
出演:シガニー・ウィーヴァー、ウィノナ・ライダー、ダン・ヘダヤ、ロン・パールマン、ドミニク・ピノン、マイケル・ウィンコット
20051107 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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