★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
詳細な評価基準についてはこちら

ヒックとドラゴン

 クレシッダ・コーウェルの同名児童文学を、『リロ&スティッチ』の監督コンビが映画化。無難なテーマではあるんですが、手抜きをせずしっかり作られた内容は素直に感動できます。

 少年と異種族の友情というファンタジーとしてはありきたりな題材ですが、原作からのアレンジが効いています。ヒックがドラゴン語を話すという設定をなくしたり、ドラゴンとヴァイキングを完全な敵対関係にしたうえで、ヒックとトゥースの親しくなる過程をていねいに描いているので、物語のテーマがより明確に伝わってきました。
 3Dを最大限に生かしたドラゴンの飛翔シーンなど見所も充分。3Dであることがこれほど意義のある映画は珍しいのでは。また、コーエン兄弟監督の作品でお馴染みのロジャー・ディーキンスが撮影アドバイザーを務めているため、映像も独特のトーンを帯びています。

 子供向けの内容でも、それをしっかり描こうとするスタッフの意気込みが伝わってくる佳作でした。驚きはあまりありませんが、良質なアニメーションを期待するならば十分な作品です。

監督:クリス・サンダース、ディーン・デュボア
原作:クレシッダ・コーウェル
出演:ジェイ・バルシェル、ジェラルド・バトラー、アメリカ・フェレーラ、クレイグ・ファーガソン、ジョナ・ヒル、
20110330 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
<< ミックマック :: main :: Dr.パルナサスの鏡 >>

Comments

Comment Form

Trackbacks