★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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記憶の扉

 イタリアの人気監督ジュゼッペ・トルナトーレによる、珍しく暗いムードのサスペンス・ドラマ。ポランスキーとドパルデューという配役の妙を楽しめます。
 暗い警察署の中でドパルデュー扮する謎の男が延々と尋問を受け続けるんですが、そのシチュエーション自体が事件の本質を上手く隠しています。最初はドパルデューとポランスキーの演技合戦にただ見とれていただけなのに、終わってみたら非常にトルナトーレ的な作品だったことに感動。小道具の使い方や、細かい台詞で伏線を張るいつもの方法論が、特にこの作品では効果的だったように思います。

 決して派手じゃないし、芸術的でもないんですが、大衆向けの「分かりやすい面白さ」がこの監督の魅力でしょう。ジャンルや先入観は頭から追いやってから観るのが正解です。

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:ジェラール・ドパルデュー、ロマン・ポランスキー
20050927 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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