★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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モモ

 ドイツを代表する児童文学作家ミヒャエル・エンデによる原作を西ドイツ/イタリアの共同制作で映画化したファンタジー作品。原作の持つ雰囲気を丁寧に再現した映画になりました。

 子供時代に観たときは、とにかく「時間泥棒」たちの雰囲気が怖く、またモモとその周辺の人間関係の暖かさと独特のファンタジー表現にひたすら目を丸くして見入っていました。
 大人になって改めて観てみると、セット撮影の限界や原作のエピソードの省略など、小さくまとまってしまった点が気になりましたが、それでもファンタジー作品としては充分及第点の印象です。特に原作の哲学的な台詞回しを適度に抽出し、ストーリーに深みを持たせた脚本はいかにもドイツ映画らしく、今でも考えさせられる内容でした。

 何よりモモを演じたラドスト・ボーケルが非常にハマっていて、自分もモモの前に座って心を開いているような気持ちになれます。原作ファンならずとも心温まるファンタジーで、特に子供時代にこれを観られた自分は幸せだと思いました。

監督:ヨハネス・シャーフ
原作:ミヒャエル・エンデ
出演:ラドスト・ボーケル、ジョン・ヒューストン、ブルーノ・ストリ、レオポルド・トリエステ、マリオ・アドルフ
20081010 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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