★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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接吻

 現代日本の焦燥感を描ける数少ない監督として一部に人気の万田邦敏による、異色の恋愛映画。やりたいことは分かるんですが、脚本が分裂気味。

 細かい矛盾は映画の本筋とは関係ないので目を瞑るとしても、肝心の“接吻”の意味が分からない。解説やインタビューでは“理屈ではなく感情的なもの”と解説されていたので、感情で理解できなかった僕には評価しかねます。本編中には他にも良いシーンはあるものの、どこか型にはめようとして、映画自体の流れがおかしくなっている印象を覚えました。
 しばらく考えて出た結論は、この映画は仲村トオル視点で成り立っている話なんだということ。彼の主観であればある程度納得のいく話なんですが、カメラワークで小池栄子の主観を演出してしまったため、映画が空回りしているのではないかと。ここで食い違ってしまったので、理屈と感情がちぐはぐになってしまったのだと思います。

 冒頭の、殺人に至るまでのシーンは凄い。ここだけ巧いなーと思ったら、ここだけ監督自身の脚本なんですね。いっそ全部監督が脚本してくれれば良かったのに、と思ってしまいました。

監督:万田邦敏
出演:小池栄子、豊川悦司、仲村トオル、篠田三郎
20081015 | レビュー(評価別) > ★ | comments (0) | trackbacks (0)
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