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ハーフ・ア・チャンス

 パトリス・ルコント監督が、アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドというフランスの二大スターを主演に撮りあげた痛快アクション。ダンディな魅力満載で、笑いもアクションも楽しめる良作です。
 ドロンがクラシックカーで爆走すれば、ベルモンドは鍵開けに手腕を発揮し、二人揃って銃撃戦だってこなしちゃう、この60過ぎの大俳優たちがとにかく魅力的。間を取り持つヴァネッサ・パラディも、オヤジ二人を振り回すしたたかさで存在感がありました。この三人の掛け合いがとにかく楽しく、ハラハラさせるシーンもある意味安心して楽しめます。マフィアの抗争や警察の介入などシリアスなドラマが裏で進行しているのに、どこ吹く風の三人組がことごとく事態をブチ壊すヌルい展開には、ある意味カタルシスまで感じました。

 全編通して、フレンチB級アクションを彷彿とさせつつ、色気と笑いできっちり楽しませてくれる上質のエンタテイメントでした。回顧主義だといわれようが面白いものは面白いのです。ぜひ。

監督:パトリス・ルコント
出演:アラン・ドロン、ジャン=ポール・ベルモンド、ヴァネッサ・パラディ、エリック・デュフォス、ミシェル・オーモン
20060317 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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