★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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マイケル・コリンズ

 「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のニール・ジョーダン監督が、アイルランド独立に奔走した実在の人物の物語を映画化。監督念願の企画ということもあって、かなりの力作に仕上がっています。

 寂寥感のあるアイルランドの風景の中、泥臭い革命運動に邁進する人々のエネルギーが画面から溢れんばかりに伝わってきて、最後まで緊張感が途切れません。登場人物ごとの思惑の違いを丁寧に描き分けているので、地味なドラマにも感情移入させられます。これからと言うときの幕切れは、事実とはいえ唐突すぎる気はしますが、民族を背負って戦うという重さ、歴史を動かしているという感慨などなど、色々と感じ取ることの出来る作品でした。
 主演のリーアム・ニーソンは、なんだかんだで指導者役がとても似合います。もう一人のリーダーであり、後にアイルランド初代大統領となるデ・ヴァレラにアラン・リックマンを配したのも絶妙。他にも印象的な配役が多く見られて、俳優的にはとても贅沢な印象でした。

 この映画を観てからは、すっかりアイルランドに肩入れしてしまいました。テロや民族紛争に関して当事者の視点から描かれていると共に、非常に示唆に富んだ内容なので、興味のある方にはぜひ観てもらいたい作品です。

監督:ニール・ジョーダン
出演:リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、エイダン・クイン、ジュリア・ロバーツ、イアン・ハート、スティーヴン・レイ、ジョナサン・リス=マイヤーズ
20060313 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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