★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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ティコ・ムーン

 バンド・デシネの代表者エンキ・ビラルの監督したSF映画。その独特の世界観は映画になっても健在ですが、単調な物語が残念。それでも麻薬的な魅力を秘めた作品でした。

 ビラルのコミックが持つ独特の”間”を感じられるところがあるものの、全般に台詞を楽しむのがメインで、ドラマに波が少ないのが辛かった。原作の時点でそうなんですが、真剣に見入るというよりは全体の雰囲気と映像を楽しむ感じです。でもそれだけビジュアルの力は強いので、原作を知っている人にはなかなか興味深いのでは。そうでない人に受け入れられる映画かというとちょっと微妙ですが。
 それにしてもキャストが豪華。敷居は高いながらも、何とも言えない雰囲気は楽しめます。前作より色彩も豊かで、エンキ・ビラル的な世界観を期待するなら最適な一本かと。

監督:エンキ・ビラル
出演:ジュリー・デルピー、ヨハン・レイセン、リシャール・ボーランジェ、ジャン=ルイ・トランティニャン
20051230 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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