ブレードランナー
リドリー・スコットの名声を確実なものにした、SFサスペンスの傑作。80年代SF映画の最高峰のひとつで、荒廃した世界観とハードボイルド的な物語の組み合わせが見事です。
冒頭から、もの凄く広がりのある近未来空間に目を奪われました。空を飛ぶスピナーや広告塔のイメージは、これまでのどんなSF映画よりも説得力がありますし、廃墟のようなビルと酸性雨は「未来は光に満ちている」という妄想が終焉を迎えたことを端的に表現しています。この斬新なイメージが当時のSF映画に与えた影響は絶大で、以降の作品は全てこの映画を踏まえていると言っても過言ではないほどです。
物語も、ハードSFらしく哲学的なテーマが強く存在していて、それを雄弁に語る主人公のモノローグが印象的でした。レプリカントを演じたルトガー・ハウアーの不気味さは必見。あくまで一つの目標に向かって突き進んでいるレプリカントに対して、追いかける主人公が悩み続けているという構図はそのまんまハードボイルドの定番ですが、そこにSF的な見せ場を絡めてくるところが秀逸でした。
今観ると古い映画だと感じてしまうところも多々ありますが、記念碑的作品としてSF映画好きなら一度は見ておいて欲しい作品。ちなみに「公開版」、「完全版」、「最終版」と様々なバージョンがある映画ですが、個人的にはモノローグのある公開版が一番好みです。
監督:リドリー・スコット
原作:フィリップ・K・ディック
出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、ダリル・ハンナ
冒頭から、もの凄く広がりのある近未来空間に目を奪われました。空を飛ぶスピナーや広告塔のイメージは、これまでのどんなSF映画よりも説得力がありますし、廃墟のようなビルと酸性雨は「未来は光に満ちている」という妄想が終焉を迎えたことを端的に表現しています。この斬新なイメージが当時のSF映画に与えた影響は絶大で、以降の作品は全てこの映画を踏まえていると言っても過言ではないほどです。
物語も、ハードSFらしく哲学的なテーマが強く存在していて、それを雄弁に語る主人公のモノローグが印象的でした。レプリカントを演じたルトガー・ハウアーの不気味さは必見。あくまで一つの目標に向かって突き進んでいるレプリカントに対して、追いかける主人公が悩み続けているという構図はそのまんまハードボイルドの定番ですが、そこにSF的な見せ場を絡めてくるところが秀逸でした。
今観ると古い映画だと感じてしまうところも多々ありますが、記念碑的作品としてSF映画好きなら一度は見ておいて欲しい作品。ちなみに「公開版」、「完全版」、「最終版」と様々なバージョンがある映画ですが、個人的にはモノローグのある公開版が一番好みです。
監督:リドリー・スコット
原作:フィリップ・K・ディック
出演:ハリソン・フォード、ルトガー・ハウアー、ショーン・ヤング、ダリル・ハンナ
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