★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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ラン・ローラ・ラン

 ドイツのトム・ティクヴァ監督による、パラドクシカルで爽快なサスペンス。主人公の行動によって変化した3つの異なるラストを次々と見せるアイデア勝負の作品で、この手の話に期待する全てを成し遂げつつテンポ良く楽しめる秀作でした。
 俳優陣の演技や、軸となるストーリーに特筆すべき所はないんですが、分かりやすい展開や、飽きさせないカメラワークできちんとエンタテイメントになっていました。これは監督(脚本・音楽も兼ねる)のセンスが良いということでしょう。ローラが「存在したこと」で他の人々の未来もまた変わっていく部分の表現が秀逸。ただ、後半の展開が全体的に予想通りなのが残念。カメラワークなどに気を遣っているだけに、アイデアの練り込みにももう少し頑張って欲しかったかなと。

 「繰り返し」の手法をここまであからさまで、かつ効果的に見せた映画は珍しいのでは。カリスマ的な魅力はありませんが、このアイデアでエンタテイメントになっているという点は良かったと思います。

監督:トム・ティクヴァ
出演:フランカ・ポテンテ、モーリッツ・ブライブトロイ
20051031 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (3)
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走れ、ローラ!愛のためにCAST:フランカ・ポテンテ/モーリッツ・ブライプトロイ/ヘルベルト・クラウプ/ニナ・ベトリ 他■ドイツ産 81分タイトル通り本当にローラ走りまくり!!これ観てたら無性に走りたくなった自分がいた・・・。時間軸が元に戻ったり、途中アニメにh-----
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ローラ、走る!
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原題:Lola Renntローラがベルリンの街を走る。なんのために走るのか!?理由は問わない、例え裏金運び屋のダメな彼のためでもいい、走ればなにかが起こる。 10万マルクの金を求めて、走るベルリンの街で起こる出来事、第1のパターン:周囲の人々に幸せをもたらすが