★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
詳細な評価基準についてはこちら

テルマ&ルイーズ

 リドリー・スコット監督による、女性二人が主役のロードムービー。まんまアメリカン・ニューシネマな脚本は、アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞共に脚本賞を受賞しています。

 主役二人の暴走ぶりは開き直りが感じられて良いのですが、痛快と言い切れないシナリオなのが腑に落ちませんでした。リアリティなのかもしれませんが、だとするとこの展開は悲しすぎます。良くも悪くもアメリカらしい、焦燥感溢れる映画でした。
 主演のスーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィスに加え、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピットなど、スター性の高い俳優を揃えていて、まず見応えがあります。それでいて、映画全体の世界観を見失わないあたりはさすがスコット監督と言うべきでしょう。撮影も、相変わらず90年代初頭の作品とは思えないほど美しく仕上がっています。

 128分とちょっと長めなのが気になりますが、それを我慢して観るのもまた一興かと。個人的にはこの映画でマイケル・マドセンに惚れました。ブラッド・ピットのヤンキーぶりも必見。

監督:リドリー・スコット
出演:スーザン・サランドン、ジーナ・デイヴィス、ハーヴェイ・カイテル、マイケル・マドセン、ブラッド・ピット
20051019 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (6) | trackbacks (0)
<< ラ・ジュテ :: main :: カリフォルニア >>

Comments

これは女性にとっては身につまされる話ですよ・・・
ちゅちゅ :: 20060411 4:48
女性でこの映画を好きっていう人は多いですねー! 僕はこのジーナ・デイヴィス演じるテルマが好きです。銃のシーンまでは「なんだコイツ」ぐらいだったんですが、あのシーンで急に惹かれてしまって。それ以降もダメっぷりは変わらないんですが。
kentaro :: 20060411 13:28
やっぱ、こういう友達が本当にいたらいいなあというノスタルジーを満足させてくれますよね。ラストに起こったことを私と一緒にやってくれるおんな友達がいるかなと。男が主人公のこの手の映画は多々あると思うのですが、女の友情っていうと、けっこうジメジメしたものが多く、ワタクシのようなアバズレが共感できるものはあまりないもので。
ちゅちゅ :: 20060418 1:49
そうそう、このラストは非常に心に残ります。まあアメリカン・ニューシネマそのままなんですが、でも女性となるとまた趣が異なって良いなあと。

「女の友情」って、そういえばあまり映画になってないですよね。「女の争い」なら幾らでも挙げられますが。
kentaro :: 20060418 11:57
女は団結しないように出来てるんです。男の陰謀です!
チュチュ姫 :: 20060420 22:52
言い切られた(笑)
やっぱりそうなんですね。
kentaro :: 20060421 12:55

Comment Form

Trackbacks