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ハリー・ポッターと謎のプリンス

 同名ファンタジー小説の映画化シリーズ第6作。前作から引き続きデヴィッド・イェーツ監督がメガホンを取ったおかげか、ドラマが生き生きとしていて想像以上に楽しめました。

 冒頭から原作にはない展開が連続し、台詞もかなりアレンジされていて驚きましたが、これが不思議と原作の雰囲気にマッチしています。エピソードを効果的に省略することで尺を確保しつつ、ユーモラスなシーンを適度に挿入して映画全体のリズムを取るなど、シリーズ二回目の監督ならではの慣れた演出が功奏したのではないでしょうか。最終章に向けていくつか説明しておかなければいけない伏線が抜けていたり、終盤の決戦が拍子抜けだったのが心残りですが、そのあたりは次回に期待ということなんでしょうか。
 今回、キャスト以外は次回作に向けての休養ということでスタッフの多くが入れ替わったそうですが、前作以上にクオリティの高いものが出来ていて安心しました。撮影がジュネ組のブリュノ・デルボネルなのが個人的にはポイント。俳優では、満を持して登場したジム・ブロードベントの存在感がさすがでした。

 これまでは原作に忠実であることにこだわりすぎて、映画としての面白さが置いてけぼりになりがちでしたが、今回は映画向けに分かりやすくアレンジされていると感じました。最終章はついに二部立て、さらにデヴィッド・イェーツ監督が続投ということなので、ますます楽しみになってきました。

監督:デヴィッド・イェーツ
原作:J・K・ローリング
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、マイケル・ガンボン、ジム・ブロードベント、アラン・リックマン、ロビー・コルトレーン、マギー・スミス、デヴィッド・シューリス、トム・フェルトン、ボニー・ライト、ティモシー・スポール、ヘレナ・ボナム=カーター
20110509 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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