ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
イギリスの同名ファンタジー小説の映画化シリーズ第5作。今回はTVドラマ業界出身の新鋭デヴィッド・イェーツ監督を起用し、堅実ながらも楽しめる作品になりました。
非常に長い原作をどうまとめるかがこのシリーズの悩みの種ですが、今回は敵役ドローレス・アンブリッジに関するエピソードを中心に抽出することで違和感を抑え、かえって原作よりメリハリのあるストーリーになっていると感じたほど。その影響で原作からアレンジされた点がちょっと気になるものの、まあ不可抗力でしょう。登場人物の心の機微を描き切れていないのは今回も同じですが、じっくり描写しているシーンもあり、総じてツボを心得ていたな、という印象です。
イメルダ・スタウントンは、憎たらしいドローレスそのままの存在感で良かった。ゲイリー・オールドマンについては言わずもがな。あと、やっぱりイギリス人監督はイギリスらしい風景を撮るのが巧いですね。今回はロンドン市街も登場するので、特にイギリス人の観客は嬉しかったんじゃないでしょうか。
“読者と一緒に成長する物語”なので、登場人物も成長するし、物語も政治性を増していくというところが、他のファンタジー作品にない魅力なのでしょう。巻を重ねるごとに重厚になる原作の雰囲気を、よく反映した映画だと思いました。相変わらず細かい説明は原作任せですが、原作を読んでるのが前提みたいなシリーズなのでそれは構わないのでは。次回もイェーツ監督の続投ということで、これも期待です。
監督:デヴィッド・イェーツ
原作:J・K・ローリング
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、イメルダ・スタウントン、マイケル・ガンボン、マギー・スミス、アラン・リックマン、ロビー・コルトレーン、デヴィッド・シューリス、ゲイリー・オールドマン、ヘレナ・ボナム=カーター、レイフ・ファインズ
非常に長い原作をどうまとめるかがこのシリーズの悩みの種ですが、今回は敵役ドローレス・アンブリッジに関するエピソードを中心に抽出することで違和感を抑え、かえって原作よりメリハリのあるストーリーになっていると感じたほど。その影響で原作からアレンジされた点がちょっと気になるものの、まあ不可抗力でしょう。登場人物の心の機微を描き切れていないのは今回も同じですが、じっくり描写しているシーンもあり、総じてツボを心得ていたな、という印象です。
イメルダ・スタウントンは、憎たらしいドローレスそのままの存在感で良かった。ゲイリー・オールドマンについては言わずもがな。あと、やっぱりイギリス人監督はイギリスらしい風景を撮るのが巧いですね。今回はロンドン市街も登場するので、特にイギリス人の観客は嬉しかったんじゃないでしょうか。
“読者と一緒に成長する物語”なので、登場人物も成長するし、物語も政治性を増していくというところが、他のファンタジー作品にない魅力なのでしょう。巻を重ねるごとに重厚になる原作の雰囲気を、よく反映した映画だと思いました。相変わらず細かい説明は原作任せですが、原作を読んでるのが前提みたいなシリーズなのでそれは構わないのでは。次回もイェーツ監督の続投ということで、これも期待です。
監督:デヴィッド・イェーツ
原作:J・K・ローリング
出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、イメルダ・スタウントン、マイケル・ガンボン、マギー・スミス、アラン・リックマン、ロビー・コルトレーン、デヴィッド・シューリス、ゲイリー・オールドマン、ヘレナ・ボナム=カーター、レイフ・ファインズ
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