★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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魔女の宅急便

 角野栄子による人気児童文学を、宮崎駿率いるスタジオジブリがアニメ映画化。これまでの宮崎作品に比べると対象年齢が高めの、おっとりとしたファンタジーに仕上がっています。
 最初に観たときは良さが分からなかったんですが、大学生のころだかに観て、なかなか深いドラマに驚かされました。多感な年頃の少女の葛藤と、魔女の修行とが巧みに絡められたドラマはなかなか説得力があります。ウジウジ悩む話は嫌いなんですが、画家ウルスラのエピソードなどで方向性を示す分かりやすい展開でむしろウィットを感じました。アニメとしての作画なども秀逸で、主にストックホルムをモデルにした街のデザインはジブリ作品のなかでも屈指の美しさ。あと、ユーミンの曲を主題歌に使ったのも印象的です。

 最後の飛行船のシーンだけは無理矢理エンタテイメントさせた観がありますが、それでも宮崎作品らしい飛行シーンが楽しめるのは嬉しいところ。胸躍る冒険譚というより、じわりと心に染みるドラマです。

監督:宮崎駿
原作:角野栄子
出演:高山みなみ、佐久間レイ、戸田恵子、山口勝平、加藤治子、関弘子、井上喜久子、山寺宏一、西村知道
20060408 | レビュー(評価別) > ★★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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