となりのトトロ

今まで架空の世界を舞台にしてきた宮崎監督が、初めてリアルな、それも昭和中期の田舎を舞台にして、しかもその空気を見事に再現しているというのに驚かされました。特に宮崎作品には初参加となる男鹿和雄による美術が、田園風景をみずみずしく描き出しています。キャラクターたちも元気で力がみなぎっているので、見ていて懐かしいような嬉しいような気持ちがこみ上げてきました。北林谷栄の味のある声や、糸井重里の棒読み声も良い。後半のドラマはなんかに不満は残るものの、その辺を指摘するのは野暮というものでしょう。子供が文句なしに楽しめて、大人も童心に帰ることのできる正真正銘のファンタジーです。
とにかく何度見ても楽しめて、少しホロリとさせる名作でしょう。懐古主義だと言われようが美しいものは美しいんだー! という、“あの時代”に対するスタッフの思い入れが感じられました。

監督:宮崎駿
出演:日高のり子、坂本千夏、糸井重里、北林谷栄、島本須美、高木均

Comments