マイノリティ・リポート

無理矢理アクションを入れるような構成が目立つものの、もともとそれがメインなので割り切って観られました。サスペンス面でもきちんと引きがありますし、軽くなりすぎない演出のおかげでラストも好感が持てます。ディティールの描写が少ないのでSF的なトリック部分は台無しなんですが、撮影監督ヤヌス・カミンスキーによる暗い未来世界は雰囲気タップリで、SFサスペンスの気分は充分盛り上がりました。とてもスピルバーグとは思えないようなトリッキーなカメラワークも何度かあって目を惹きます。出番は少ないですがピーター・ストーメアも良い! もしかしたら彼の怪演こそ最大の収穫かも知れません。
正直なところ、お気楽アクション映画にしては重いし、かといってサスペンス的には普通の出来で、どのあたりの層に希求したいのかいまいち不明な映画でしたが、そこそこ楽しめたのでまあいいか、という感じです。スピルバーグは何処へ行きたいんだろう……。

監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:フィリップ・K・ディック
出演:トム・クルーズ、コリン・ファレル、サマンサ・モートン、マックス・フォン・シドー、ピーター・ストーメア

Comments
「シンドラーのリスト」あたりから政治映画に力を入れるようになりつつ、それも空回りしている感じだし、もう彼の時代は終わったんだなあ、と寂しい気持ちになってしまいますね。