★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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ショコラ

 感動的な語り口で評価が高いラッセ・ハルストレム監督による、ファンタジックな、それでいて重いテーマのドラマ。全体としては綺麗にまとめていますし、表現したいことも分かるんですが、うまく騙されたような気分。
 古い因習に支配された街が、僕にはそれほど不幸と思えなかったので、それを打ち壊す主人公の行動が自分勝手な”悪”に見えました。お伽噺なので教訓的なのは良いとしても、”ルール”に対案を立てて反論するのではなく、異質な文化の流入で”ルール”をうやむやにするというのは、今の文明が犯している罪そのものなのではないでしょうか。それを美談にしてしまっている時点で、自由という名の暴力を正当化しているようで馴染めませんでした。オチの付け方はファンタジーらしくて秀逸なので、世界観を受け入れられる人なら充分楽しめる映画だとは思います。

 ところで、ジョニー・デップは全然活躍しません。ファンとしては寂しいところですが、これ以上出てこられると違う話になってしまうので我慢です。ピーター・ストーメアも、役柄は良いんですが劇中での役割は微妙。全体に、スッキリしない映画でした。

監督:ラッセ・ハルストレム
出演: ジュリエット・ビノシュ、ヴィクトワール・ティヴィソル、ジョニー・デップ、ピーター・ストーメア
20051216 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (2) | trackbacks (1)
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Comments

上手くだまされた、というのは、言いえて妙ですね。役者もいい、話もまとまってる、映像もきれい、テーマも、正面から「あり得ない!」と言えるほどではないんだけど、なんかな〜って感じ?もう少しで「いい映画でした!」と言ってしまいそうなんだけど、違うんだよね。

私はこの映画のジョニデは結構かっこいいと思いました。
チュチュ姫 :: 20051216 13:39
 なんだか、腑に落ちないところがあるんですよね。いい話だし肯定したいんだけど、主人公が傲慢すぎじゃないかなあ、とか色々考えてしまいます。
 デップ良かったですね〜。ロマは似合いすぎなので、もっと出番が欲しかった……後半しか登場しないし、見せ場もないし、悔しいなあ。
kentaro :: 20051217 4:38

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