★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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学校の怪談3

 子供向け人気夏休みホラー映画の第三弾。今回は新「ガメラ」シリーズの金子修介監督にバトンタッチしたため、ガラリと変わった雰囲気が新鮮でした。
 まず叙情性を増した映像が見事。子供向け映画でも手を抜かない人物の造形や、情景描写を巧みに織り込むメリハリのあるカメラワークは金子監督らしいこだわりでした。また、あえて近代的な校舎を舞台にしたのも英断。木造校舎も趣があって良いんですが、見慣れた鉄筋コンクリートの校舎を妖怪達が闊歩するのはリアルな怖さがあります。後半のまとめ方も納得。ただ、盛りだくさんにしようとしたせいか、物語のツナギが無理矢理で、そのため映画全体の印象が安っぽくなってしまったのが残念でした。

 子供が楽しめるかというと実は微妙なのも辛いところ。ただ、SFXは当時の日本映画としては最高級。金子監督の作品は映像ばかり突出してしまう印象があるので、あとはストーリーで今の気負いが消えれば良いなあ、と。

監督:金子修介
原作:常光徹、日本民話の会
出演:西田尚美、吉澤拓真、前田亜季、ヒガタケル、山田一統、黒木瞳、野田秀樹、蛍雪次郎、野村宏伸、津川雅彦、渡辺真知子
20060510 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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