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スポーン

 アメコミ界の人気作家トッド・マクファーレンによる原作コミックを、いわゆるアニメ世代出身のマーク・ディッペ監督で映画化。アメコミそのままな展開は短絡的でしたが、主人公スポーンの再現率は良かった。

 アクションだけなら楽しめるものの、観たあとに何も残らないのが宿命というか何というか。ストーリーのひねり具合もそこそこ良いんですが、世界の命運がかかってる割に話のスケールが小さくなったりして興ざめな部分もありました。予算の関係なのでしょうが、俳優に特徴ある人物がいないというのも辛い。明確なテーマもないので、暗いムードを貫こうとしているのに、どこか軽く感じてしまいました。
 それでもアクションは迫力があって楽しめますし、アメコミ世界の再現性という点では良く出来ていたと思います。何よりジョン・レグイザモが特殊メイクで演じるクラウンの存在感が良かった。ここまで印象的な悪役は、数多のアメコミものでも貴重なのでは。さらにCGで再現されたスポーンのマントも、躍動感に不気味さが加わって唸らされます。古いCGなのでテクスチャなどに粗さが残るのと、最後の見せ場で急に手抜き演出になるのが惜しいところですが、それを補う演出だったと思います。

 何だかんだで原作ファンには一見の価値はあるかと。映像の重さと主人公のキャラクターなど、もっと良くなる要素はあっただけに残念です。

監督:マーク・A・Z・ディッペ
原作:トッド・マクファーレン
出演:マイケル・ジェイ・ホワイト、ジョン・レグイザモ、マーティン・シーン
20060112 | レビュー(評価別) > ★★ | comments (0) | trackbacks (0)
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