★★★★で満点、ネタバレは原則ありません。
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バットマン・ビギンズ

 往年の人気シリーズの続編を、新鋭クリストファー・ノーラン監督で映画化。といっても物語はバットマン誕生のエピソードを追った内容になっています。さらにティム・バートン版で創られたイメージを払拭して、より原作に近づけようという意図があるようです。が、それがどうしても効果的には思えませんでした。

 きちんと主人公のトラウマとか、敵の存在意義なんかをストーリーで追おうとしているのは分かるんですが、それが実感として伝わって来ないのです。どんなに台詞で説明しても、それが俳優の演技や映像に反映されないので臨場感がなく、むしろ喜々として演じているモーガン・フリーマンや、逆に平凡すぎるゲイリー・オールドマンといった脇役の方が魅力的で、そこに今後への期待を持つことは出来ますが、それだけでした。
 でも何より不満なのは悪役が釈然としないこと。ヒーロー映画の敵役なのに、これでは最近溢れかえっているテロ映画の犯人役と何も変わりません。まあアメリカの情勢がそうさせたのかもしれませんが…。アクションシーンも僕が嫌いな「短すぎるカットバック」で繋ぐシーンが多く、楽しめたのはカーチェイスぐらい。でも所々で挿入されるジョークはいちいち笑えて、助かりました。

 原作ファンはこちらの方がしっくり来るかもしれませんが、僕は原作をあまり読んでいないのでパス。俳優陣が豪華なので、そこに魅力を感じられる人が観ても良いかもしれません。特に前述した二人は可愛らしかったので、ファンの方は是非。

監督:クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン
公式サイト
20050914 | レビュー(評価別) > ★ | comments (0) | trackbacks (0)
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